「冷静と情熱のあいだ」を読んだ。

ずーっと作品の存在は知っていたけれど、なかなか読めなかったのを遂に読んだ。

 

冷静と情熱のあいだ』。

青(Blu)→赤(Rosso)の順に読んだ。

なかなか良かった。

1999年出版の本なので、ちょうど20年前の自分が学生やってた頃の雰囲気が蘇って懐かしい感じがした。スマホとか無かった頃。パソコンとかインターネットもまだまだ一般的ではなかったあの頃の、ある意味のどかな感じね。「梅ヶ丘」とか馴染みのある地名が出てくるのも物語の中の空気が感じられて良かったよ。

恋人同士だった男女の、青が男側目線の物語で赤が女側目線の物語。

青(男側)で語られなかった女側の部分を、後から赤(女側)を読んで埋める感じ。面白い。「なるほどね、あの時あれはこれがあったからなのね。」という納得感。

男側の青は著者「辻仁成」でどちらかといえば淡々と冷静、女側の赤は著者「江國香織 」で情熱担当(?)なのか後半に熱く燃えて盛り上がる感じがあったね。

青→赤を読んで全てを知ったうえで、もう一度青側を読みたいとも思ったのだけど、それはまたいつかのお楽しみにしておこう。