イングレス女子にリアキャプされた話。

まあ当たり前だけど「リアキャプ」っていうのはイングレス用語で、リアル(ゲーム外の現実)でのキャプチャー(声かけ)って事ね。

今日会社帰りに寄り道してイン活してたんですよ。

繁華街から少し離れたポータル密集地帯で夜はエージェントしかウロつかないようなところ。

今日は小雨の合間で他のエージェントの気配が無い、絶好のイングレスタイミング。

もう夜で気にする人目も無いから思いっきりウェイウェイしてた。

…そこに一人の女子が通りがかる。

たまには通行人も来るので気にせず続ける。

すると、ちょうどすれ違う時に。

「あ、あの、もしかして!」と唐突にその女子。

ん、とスマホから顔を上げる俺。

その女子、俺のスマホ画面をチラ見しながら、なんだか嬉しそうに、照れたような顔でこちらを見ている。

しまった、リアキャプされた。

まさかこの女子がエージェントだと思わないから何も考えず、スマホ画面も隠さず続けてしまった。

どうしよう、と考える間もなく。

「○○(他のエージェント名)さんですか?!私○○(よく聞き取れなかった)っていいます!」と。

いや、人違いだし!

この女子が俺と間違えたのは、このあたりの地域で割と早めにレベル16になったエージェントで、今日もこの密集地帯を焼き払って一輪挿ししてとっくにどっか行ってる。

サーセン、俺はそのエージェントが活動した後に、L1レゾを消費しつつ小さいCF作ってAP稼ぎしてるしょっぱい男でございます…。

しかし何なの。その「すごい!憧れの人!」みたいな眼差し。

もしかしてレベル16ってモテるのか?俺も一応、もうすぐレベル16だぞ。

(そのエージェントってそんなに有名なのかと思って帰宅してからググってみたけど、基本情報のみのG+のページくらいしかなかった。)

とりあえず、

「いや、違います(笑)」と俺。

その人ではないけど、緑(エンライテンド)で今レベル上げしてるところです、みたいな事を二言三言伝えて「お互い頑張りましょうー」みたいな感じでその場を去った。

で、帰り道。

自分のエージェント名を名乗らなかった事を後悔、というか。

いや、その女子と仲良くなりたかったわけじゃなく!(俺結婚してるしな!)

なんだか「本当はその本人なんだけど照れ隠しで否定してる」みたいになってた気がする。

その女子にも、そのレベル16エージェントさんにも申し訳ない。

でもさ、やっぱり無防備で危険だよな。

まだ見た目若い女子がさ、夜ひとけの無い場所で面識の無い男に声かけるなんてさ。

俺が悪いヤツで、

「おう、そうだけど?ちょっとそこの物陰行こうか?」

…みたいな事になる可能性だってあるわけじゃん。

なんだか心配になってしまったよ。

終わり。